クリニックの想いを伝える事業継承時の内覧会【連載:患者を増やすメソッド】
2021.08.24
歯科業界を中心に、医療・フィットネス・不動産など幅広い業界の内覧会プロデュースやセールスプロモーションを行う株式会社メディカルアドバンスが、クリニックのファンづくりや地域密着型の集客ノウハウを伝える全5回の連載。これまでには、内覧会開催のメリットとその成功の秘訣、新規開業時の効果的なPR方法について解説してきました。最終回は、事業継承における内覧会では、何を重視すべきかお伝えします。
地域住民との関係を築き直す事業継承時の内覧会
内覧会は、開業するクリニック周辺の地域住民に、その存在を認知してもらうきっかけの場です。と、同時に「先生の想い」を伝える場でもあります。どちらの要素も内覧会の方向性を決める重要な核となりますが、事業継承やリニューアルオープン時には、先生の想いがより伝わる方法を考えるようにしています。
その理由ですが、長年通院している患者にとっては、先代との間に信頼関係があったからこそ安心して治療を任せていた背景があるはずです。そのため事業継承後は、既存患者とあらためて関係性を構築しなければならないことに加え、今後を見据えて新規患者を取り込む必要もあるのです。つまり、内覧会を開催する場合、既存患者と新規患者の双方にアピールする内容にしなければなりません。
そこで重要になるのが、“先生・クリニックが患者に伝えたい想い”です。 なぜ“想い”の部分が何よりも重要となるのか、実際に事業継承のために内覧会を開催した歯科医院の事例を紹介しながら解説します。
代々続く3代目歯科医院の内覧会事例
クリニックの引き継ぎをきっかけに内覧会を開催したのは、70年続く歯科医院。3代目の新院長は、「この先もずっとこの地で、地域の方のお口の健康を守りたい」という志を持っていました。そして、この代替わりを機に、これからこの街で育っていく子どもたちにも「クリニックのことを知ってもらいたい」と考えていたため、開催する内覧会は次の2つのテーマを掲げることに決めました。
・地域の方へ日頃の感謝を伝える
・新たな患者層に興味を持ってもらう
子どもを持つ若い世代にも関心を持ってもらいやすいよう体験ができるコンテンツを用意し、さらには子どもが参加しやすいイベントを企画。この医院は駅から徒歩15分程の住宅街にあり、決して人通りが多い場所ではなかったのですが、立地条件に関わらず、内覧会を開催した3日間の来場者数はなんと265名。次回予約数は、既存患者を除いて新規で51件という結果に。
なぜこれほど反響があったのでしょうか。大成功を収めた理由を振り返ってみると、一番はやはり先生の情熱によるものが大きかったと感じます。この内覧会開催までにどのような出来事があったのか、印象深かったことを当時の流れに沿って紹介しましょう。
内覧会に向けて一致団結
内覧会のテーマが決まってからは、クリニック周辺で広報活動を開始。チラシの配布中は、地域住民と思い出話に花が咲くこともあり、新院長含め親子3代でこの地域の医療歯科をけん引してきたのだと実感する機会が何度もありました。
その一方で、クリニックの存在を知らない若い年代の住民がいる現状も把握していきます。「日々の感謝を伝える」という第1のテーマだけでなく、「新たな患者層に興味を持ってもらう」という第2のテーマを叶えるためにはどのようなことが必要か、内覧会に関わる全員で話し合いを重ねていきました。
先生の熱意がスタッフを動かす
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