【総力特集プラセンタ】第1回 なぜプラセンタは怪しいと言われるのか④
2019.01.08
薬剤から化粧品までさまざまな分野で応用されているプラセンタ。
業界の第一人者として、株式会社ソウルシグナル代表 八尋信敏様にお話をうかがう連載第4回。
編集部:プラセンタには「十分なエビデンスがない」とおっしゃる方が多い印象です。
どうしてなのか皆さん疑問に思っていらっしゃると思いますが・・。
確かに少ないです。臨床研究はそれなりの数がありますが基礎研究は本当に少ない。プラセンタ注射薬は歴史がすごく古く、登場から70年くらい経過しています。それなのに、臨床現場で使われる一方、基礎研究が本当に少ない。
最近、ようやく化粧品や食品がブームになってきたことで大手企業が基礎研究をスタートしました。まだまだこれからだと言えるでしょう。
編集部:実際に報告が増えていますか?
臨床・基礎問わず近年はペーパーがすごく増えています。日本胎盤臨床医学会は年2回開催されていますが、各科の医師が臨床研究発表を行っています。過去23回の開催で、約900症例が発表されています。ドクターの声に呼応するように、さまざまな企業がそれらを応用して商品開発が加速しているイメージですね。
編集部:役割を終えて排出された胎盤に機能が残っているのでしょうか?
それは基礎研究の結果が待たれます。ただ、胎児が巨大になると出産ができなくなるため、成長を抑制する因子が出ることが分かっています。つまり、満期胎盤と途中胎盤で出ている因子は異なり、伝達物質は変化しているはずです。現時点では排出されたものを使うほかないですね。
編集部:プラセンタの作用機序で推察されているものがあれば教えてください。
残念ながらわかりません。胎盤は赤ちゃんを作る臓器です。赤ちゃんは母体の中でわずか1年足らずのうちに0.1gから約3000gまで急成長します。プラセンタは細胞の分裂を早めたり修復したりする生命体の基本となる機能を司っていると考えられています。
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