【総力特集プラセンタ】第1回 なぜプラセンタは怪しいと言われるのか③
2019.01.07
薬剤から化粧品までさまざまな分野で応用されているプラセンタ。
業界の第一人者として、株式会社ソウルシグナル代表 八尋信敏様にお話をうかがう連載第3回。
編集部:一般流通の商品には動物以外のプラセンタというものが存在しているようです。
「胎盤」は動物にしか存在しませんから動物以外のプラセンタ、というのは本来おかしな話です。しかし英語の「Placenta」には、植物の種を育てる「胎座」という意味もあります。果物の種の周りや花の「がく」の部分が該当しますが、それを胎盤に見立てて植物由来のプラセンタと呼称しています。「海洋性プラセンタ」と言われるものもありますが、あれは魚卵の卵巣膜で、分かりやすく言うとイクラのスジコ部分です。
どちらも一種のキャッチフレーズと考えたほうがいいでしょうね。いずれもプラセンタ(胎盤)の成分の中で良いとされているグロースファクターやサイトカインは入っていません。こうした商品がどんどん先行している現状が、なんとなくプラセンタを「よくわからないもの」「怪しいもの」に見せてしまっている原因に繋がっていると思っています。
編集部:ヒト由来のプラセンタはどのように応用されていますか?
前述の2種類の注射液は条件を満たせば保険適応がなされます。ラエンネックは肝機能障害、メルスモンは更年期障害に使用されます。
また、以前は「インタセリン」というプラセンタが歯周病治療薬として保険適応されていました。海外から正規医薬品として仕入れていましたが、原材料が確保できずに取りやめになってしまったようです。
同様に、胃・十二指腸潰瘍用の「ザウエルプラセンタ」や「PLP」も認可されていましたが、現在はなくなっています。
編集部:もう一度、歯科領域でプラセンタ治療が使用される見込みはありますか?
これからもう一度、使用されることが増えるのではないかと思います。私が知る臨床データでは歯茎の治療に本当にいい。粘膜吸収のために吸収がとても早いです。もっと研究を重ねれば、相当なものができるのではないかと期待を込めています。
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