山川雅之先生 THE CLINICグループ 会長|「再生医療の社会実装」に向けて付加価値を創造する
2021.08.30
10月の自費研フェスにもご登壇予定のTHE CLINICグループ会長・山川雅之先生。若くして開業したクリニックの成功の秘密、脂肪活用で開かれる再生医療への展望、また自身の技術を積極的に公開・提供する取り組みについて聞きました。
29歳で自身のクリニックを開業 意外性のある広告が成功の秘密
一般診療科から転医して、美容外科医になって30年になります。最初は福岡で、当時最大手の美容外科の雇われ院長をやっていました。まだ3年程度の経験で院長になれたのは、そのころ急成長中だった業界2番手のクリニックチェーンが続々と私たちのクリニックの医師を引き抜いていたため。その後、私自身にも引き抜きの話が来て、お相手の院長とお話しさせていただいたところ、最終的に「君は自分でやるタイプだね」と言われたんです。そこで初めて「自分でクリニックを開業する」という選択があることに気づいて。それが1993年5月のことだったのですが、10月には「聖心美容クリニック」を開業していました。
開業にあたっては実家を担保にして資金を捻出したので、運転資金も3ヶ月分くらいしかなかったと思います。そんな背水の陣でのスタートだったのですが、限られた資金の中で一番最初につぎ込んだのが、当時としてはめずらしく、クリニックのロゴマーク。いわゆるCI(コーポレートアイデンティティ)です。また広告の打ち方もこだわりました。当時の美容クリニックの広告には、「痛くない、腫れない、その日にデートができる」といった文言が踊っていました。でも、実際に鼻などを手術すれば腫れますし、とてもその日にデートは無理。私は雇われ院長のころから、ダウンタイムなどについてもあらかじめしっかり患者様にお話しした方が、信頼も築けてその後につながると考えていたので、その考えを自分のクリニックで試そうと思ったんです。そこで最初に出した雑誌広告に入れたコピーが「痛いし、腫れるし、その日はデートしないでください」(笑)。結果的に読者が「この先生こそが本当のこと言っているな」と気づいてくれて、逆を突いたアピールが思惑通りに功を奏したんです。おかげで開業して1年後には、当時福岡に30ほどあったクリニックの中でトップシェアにまでなりました。
きっかけはあの映画? 幅広い脂肪活用の可能性
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