今までにない医療を提供できる再生医療 ~自費研フェスティバル2023AMBASSADORスペシャルインタビュー~
2023.11.24
AMBASSADORカテゴリ 再生医療
自治医科大学 形成外科
教授
吉村 浩太郎 先生
近年急激な進歩を遂げ、新た参入する医師も多い再生医療。自費研フェスティバル2023では再生医療カテゴリーを設け、アンバサダーに自治医科大学 形成外科 教授である吉村 浩太郎先生をお迎えしました。再生医療のトップランランナーである吉村先生のプログラムは再生医療をすでに取り入れていても、今後の導入を視野に入れていてもそうでなくても自費診療を取り扱うクリニックならば集積しておきたい情報が詰まっています。
日本でもこの規模のフェスティバルが開催され始めたことに驚き
これまで自費研フェスティバルには2度ほど伺ったことがありますが、日本でも集客力のあるIMCAS(International Master Course On Aging skin 皮膚科・形成外科医の美容に関するセミナー集会)のようなものができたのだと驚きました。これまで注目してきたイベントやセミナーはいろいろありました。例えば、モナコのAMWC(AESTHETIC&ANTI-AGING MEDICINE WORLD CONGRESS) 、それからパリのIMCAS、レベルが高いセミナーとしては、ストックホルムのビューティースルーサイエンス、ジオバンニ・ボッティがイタリアで行うセミナー、パトリック・トナードがベルギーで行うセミナーなどです。日本の学会やセミナーではこれまでは、英語での講演は違和感を感じられる傾向がありましたが、若い世代の方々の語学力は全体的に上がっていますので、今後はもっと国際的に変化していくこと期待しています。
今回自費研フェスティバルでアンバサダーとして登壇しますが、最初にご依頼いただいた時はアンバサダーにはどういう任務があるのかわかりませんでした。学会での一般的な任務とは少し違いますし、お役に立てるのか戸惑いもありますが、自分なりにアンバサダーとして役割を務めたいと思っています。
実用化が見え始めた再生医療、美容医療の領域にも広がり始めた
私が担当するカテゴリー「再生医療」については、私自身20年以上関与し続けている領域です。再生医療は実用化が難しかったのですが、近年は少しずつ実用化も見えはじめ、それと同時に美容の領域でも注目され始めました。私が長く研究を続けているのは脂肪幹細胞ですが、細胞医療に対する国ごとの規制もあります。しかし、これからの治療ツールとして自己の幹細胞を使った治療や他人のものでも使えるセクレトーム、エクソソームも含めたいろんな増殖因子が入った分泌因子を使った医療は今後伸びていくと思っています。
再生医療は、病的な状態、症状があるものに対しては有効性が明確に出ています。対して美容医療の領域では、エイジングはあるもののどちらかというと病気ではない状態に対しての治療になりますので、その分効果が明確に出やすいというわけにはいきません。もちろん役に立たないわけではありませんが疾患に対するものとは違います。ただ、老化の根幹には関わりますのでアンチエイジングという意味合いで今後も一定の役割を果たしていくと思っています。加えて、疾患を治療する場合の多くは保険診療になりますが、再生医療は現状ではほぼ自費診療ですので、自費治療を提供するという美容業界にマッチしているところもあると思っています。
医師や企業以上に最終的に患者さんに反映されることを常に念頭に置いたフェスティバルに
再生医療に携わる医師は明らかに増えています。ただ、我々はずっと統計を取っているのですが施術数ではまだ数字にはっきり出ていません。やはり美容を扱っているが故に目に見える結果を出しにくいので、その点では美容での再生医療に携わる先生方は少し苦労をされているのかもしれません。
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