看護師の給与は、いくらに設定するべきなのか【採用にはコツがある Vol.1】
2019.02.28
看護師の獲得は経営課題になりつつある
日本における看護師不足が深刻だと叫ばれて久しい。有資格者の数は増えてはいるはずなのだが、医療機関の状況はなかなか改善されず、実感としてなかなか感じづらい。この状況は自費診療クリニックにおいても例外ではなく、自費に特化したクリニックの数が増加し続ける中で、看護師の採用は経営課題となっている。脱毛専門クリニックや点滴専門クリニックなど、看護師の活躍の場は広がっており、看護師がいなければ回らないというクリニックも多い。そんな看護師の採用において、やるべきことはたくさんあるが、まず整えるべきは雇用条件だろう。中でも重要なのは給与で、ここが相場から大きく外れている場合、採用は極めて困難となる。そしてこの数年、自費診療クリニックにおける看護師の給与は上昇傾向にあるのだ。
給与相場はどのように決まるのか
5~6年前位までは月給30万円程度であった関東の自費診療クリニックにおける看護師の給与相場は、この数年で上昇し続けている。この相場に大きな影響を与えるのが大手美容クリニックの給与だ。美容クリニック最大手の「湘南美容クリニック」では、2016年の給与改定に伴い、看護師の月給が36万円から38万円に増額されている。求人数が多く、求人サイトで目にする機会の多い大手クリニックの給与が、必然的に業界のスタンダードになってしまうのだ。そして、美容クリニックでのスタンダードが、他の自費診療クリニックのスタンダードにもなりつつある。
給与の上げすぎは危ない
ただ、クリニックが最初からスタッフの給与を上げすぎることはリスクにもなる。そのスタッフが早期退職になった場合、ただの経費の無駄になってしまう。採用者の数が多ければ尚更だ。また、入職後の昇給の幅も持たせづらいため、スタッフのモチベーションの維持がしづらくなる可能性もある。しかし前述の通り、相場から見劣りする給与では、看護師の採用はかなり苦戦するだろう。では、結局いくらならいいのだろうか。
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