人生100年時代の男性医療
2018.03.29
自費診療を成功させる目的の一つが、患者方の健康感を高め、日々の暮らしに生きがいを感じて暮らして頂く満足感を創ることである。医師やコメディカルとの会話や表情から、治療の感触が掴みやすい女性患者に比べ、表情に乏しく寡黙な方が多い中高年男性は治療に納得、満足されているのかが評価しにくい。
そんな中高年男性患者諸兄に四半世紀以上にわたる自費診療を続け、米寿を迎えた今も多くの受け持ち患者を抱えるオルソクリニック銀座 名誉院長・熊本悦明先生。「男性患者ならではの自費診療の意義」を伺った。連載第一回。
私が男性医学に興味を持ったのは、医学部生時代。「女性だけでなく男性にもしっかりした男性生理があるのではないか」という疑問がきっかけでした。またなぜ男性の寿命は女性よりも短いのか。それまでの医学界では、男性のことが何も調べられていないのが残念でならない。世の男性を元気にしようというのが、私の生涯の研究テーマ。男性医学の研究のために、医学部卒業後は泌尿器科の医局に入り、東大泌尿器科外来に日本で始めて男性外来を立ち上げました。アメリカに留学した後,38歳で札幌医大泌尿器科主任教授となり、男性医学研究組織を作り、これまで「男」、「男」と言いながら診療を続けてきております。
大学病院は保険診療しか行いません。保険診療というのは、疾患がプラスかマイナスかという医学。現行の保険診療の枠組みでの検査項目を調べても、病気があるかないかを調べるにすぎません。保険診療の対象となるのは、がんや臓器疾患など生命保持に関わる対応が迫られる疾患が見つかった重症な患者さん、手術や特殊治療を必要とする患者さんであり、保険の範囲での検査結果が正常な患者さんや重篤な病気が見つからなかった患者さんは「病気ではない」「健康です」と言われ、保険診療の対象にはなりません。
ご本人には若い時と違う、かなりの体調不全があって「元気がない」「やる気が湧かない」と訴えて病院に来たのに検査結果はマイナスだから「健康」と判断され、何もできず、お帰りいただくしかない。いくら「健康」と言われたところで、本来病院に来た理由となった問題が解決していないし、言われるような運動や栄養管理では元気が出るわけがないし体調不全は改善しません。
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