『月経血幹細胞臨床研究会』立ち上げで認知度拡大と臨床データを増やしていく
2023.06.01
脂肪や骨髄、歯髄、臍帯などに存在する幹細胞。その幹細胞が月経血にも含まれていることに注目し、国内で初めて※ 受理を取得した伊沢博美先生。現在は伊沢先生が院長を務める「神宮外苑Woman Life Clinic」での診療に並行して、月経血幹細胞治療を広げるべく「月経血幹細胞臨床研究会」を立ち上げ、理事長に就任。「研究会で月経血幹細胞の認知度拡大と臨床データを増やすことができれば」と語る伊沢理事長に月経血幹細胞に着目した経緯や研究会での取り組みの内容などについてお話を伺いました。
(※2020年8月24日の受理時点)
月経血幹細胞への着目は「1日1個、いい論文を見つける」習慣から
もともと幹細胞治療に興味があり、幹細胞について勉強していたんです。当時はまだ再生医療学会が出している教科書もなくて手探り状態でした。ただ、すでにかなりの量の論文が世間にありましたので、「1日1個、いい論文を見つける」というのを習慣にして毎日論文を読んでいる時に「月経血幹細胞」という言葉がたまたま目に入りました。月経の血の中は、何か有効なものが入っていそうだと昔から思っていましたので、「やっぱり」と納得した部分も大きかったですね。あわせて私は外科医ではありませんので、外科処置が苦手というコンプレックスがあり、侵襲のない治療がいいと思っていましたので月経血幹細胞を突き詰めたことは、私にとって理想的だと感じました。現在私のクリニックでは、月経血幹細胞は卵巣の本来の機能を発揮できなくなった時の治療として、更年期症状、月経不順、不妊症に対処する治療の選択肢の一つとして提示しています。
学びながら広めるために「月経血幹細胞臨床研究会」を立ち上げる
いいタイミングで再生医療として月経血幹細胞治療を始めることができたところまで良かったんですけど、何しろ日本では月経血幹細胞自体に認知度がなく、月経の血を使うという手段に対してもすぐに広がるものではありません。そこで恩師のグランプロクリニック銀座 常務理事 松山夕稀己先生に相談したところ、研究会を作って皆で勉強するところから始めて、その細胞について皆で学びながら広めていくのがいいのではないか、というアドバイスをいただいたいので研究会を立ち上げることにしました。
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