弁護士が、まさかのときの“正しい対応”を教えます[クリニック顧問弁護士の事件簿]インターネットで誹謗中傷されたとき
2017.11.15
有名サイトにクリニックを誹謗中傷するひどい書き込みが! こんなときどうするべき?|自費研online
事件のあらまし
私が経営している美容クリニックについて、インターネットに誹謗中傷の書き込みが複数掲載されています。内容は、「思った通りになりませんでした。値段も他のところと比べて何倍も高いし、スタッフも不親切で、どうしてこんなところを選んでしまったのか後悔しています」「二重整形をしましたが、二重にならなかったので文句を言ったのに対応してもらえませんでした」、「ネットでいい評価もあるみたいですが、全部自作自演でステマ以外あり得ないです」というようなもので事実無根です。書き込みされるのが必ず平日で、同じ内容が繰り返し投稿されているため、競合他社による嫌がらせなのではないかと疑っています。書き込みを削除させることはできないでしょうか?
(◯◯県 美容外科経営 S・Nさん)
権利侵害があれば削除できる可能性大。
3つの方法がありますが、どれも一長一短です。
1.ウェブフォーム(お問い合わせフォーム)を使って削除請求を行う
2.“テレサ書式”を使い、送信防止措置を依頼する
3.削除の仮処分申立てをする
最もカンタンで早いのが①の方法です。コストも低額ですが、請求に応じてもらえない場合も多くあります。一方、③の方法は、弁護士等に依頼する必要があり、時間とコストはかかりますが削除の可能性が高い方法です。それぞれのやり方を詳しく説明していきましょう。
1.お問い合わせフォームを使った削除請求のやり方
Yahoo!知恵袋を例に説明していきましょう。Yahoo!知恵袋のコメント欄の右下に「違反報告」と書かれたリンクがあります。
これをクリックすると、「不適切な投稿」、「宣伝、広告的な利用」等の違反項目が記載されたページが表示されます。あてはまるものにチェックを入れて、「違反連絡をする」ボタンをクリックしてください。
ただし、これまでのヤフー株式会社の対応を見ると、投稿内容が明らかに同社の定めたガイドラインに反しているような場合でない限り、なかなか削除が行われない傾向にあります。
2.“テレサ書式”を使った送信防止措置依頼のやり方
“テレサ書式”とは、プロバイダ等で構成されている一般社団法人テレコムサービス協会が作成したガイドラインにある、ウェブ上の記事等を削除するための定型書式のことです。
この書式には、侵害された権利が何か、どのような理由から権利が侵害されたと言えるのか等について記入する欄がありますから、これに記入をしてプロバイダ等に郵送します。例えばYahoo!知恵袋の場合ですと、ヤフー株式会社コーポレートインテリジェンス本部政策企画部宛へ郵送することになります。
自費研カタログ関連商品
自費研カタログ関連商品はありません
この商品の関連記事
関連記事はありません
Clipを上書きしてもよろしいですか?