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攻めの戦略の裏で見落とされがちな“守り”のシステム―契約・同意書運用がクリニックの信頼を左右する理由とは
2026.02.26
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近年、美容医療市場は拡大を続けています。
集客施策は高度化しSNSが強力な集患の武器となる中、LTV(顧客生涯価値)という言葉もクリニック経営の現場で日常的に使われるようになりました。クリニック経営の議論の中心は、集客・集患をいかに伸ばすか、来院数をいかに獲得するかという「攻め」に置かれています。
しかし、クリニック経営において重要なのはそういった攻めの戦略だけではありません。
その土台となる「クリニックを守る・患者守るシステム」が整っていなければ、クリニックの成長は持続しません。
特に、クリニックと患者の間で日常的に交わす契約書や治療同意書の運用は、売上を直接生むものではありません。だからこそ優先順位が後ろに回りやすい領域です。ですが、トラブルが起きたときに最後に問われるのは、「治療に関する同意書説明は適切だったのか」「書面は整っていたのか」という点です。
どれだけ医療技術が高くても、どれだけ誠実な診療を行っていても、説明と書面の設計に曖昧さがあれば、信頼は揺らぎます。契約・同意書運用という一見地味な領域は、実はクリニック経営の根幹に関わる“見えないリスク”なのです。
こうした構造的な課題を背景に、クリニックにおける契約・同意書業務の整備を支援してきた企業があります。今回は、その取り組みの一つとして契約・同意書業務をデジタルで支える「けいやくん」を展開する、株式会社ウィル・ドゥの取締役兼営業部長・後藤真菜美氏、営業部セールスエキスパート・大杉英和氏に、現場で見えている課題と変化についてお伺いしました。
相談件数の増加が示す“契約リスク”の現実

近年、美容医療に関する行政への相談件数は増加傾向にあります。国民生活センターの公表データによれば、美容医療サービスに関する相談はここ数年で増加し、2022年度には年間3,000件を超え、過去5年で最多となっています。
その内容には、施術結果そのものだけでなく、「契約内容が十分に理解されていなかった」「説明が不十分だった」といった、治療までの契約・説明プロセスに関する相談が多く含まれています。
後藤氏はこう語ります。
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「こういった問題の背景としては、クリニックと患者様の間に発生する認識のズレにあると感じています。クリニック側に悪意がある訳ではなく、“説明はしているつもり”“同意は取っているつもり”といったケースも多いのではないでしょうか。」
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美容医療市場が拡大し、患者様側のリテラシーが高まるなかで、契約運用の質もまた問われ始めています。これは一部の問題ではなく、業界全体に横たわる構造的な課題といえるでしょう。
現場で起きている“静かな負担”
契約・治療同意書に関する院内業務は、日々の診療のなかで粛々と行われています。
しかし、その裏側では現場スタッフに対する“静かな負担”が積み重なっています。
「書類作成のためにバックヤードを何度も往復する」「新人スタッフは不備を恐れ、確認を繰り返す」「どの書式が最新なのか分からず、紙ファイルを探し回る」、一つ一つは小さな作業です。しかし、それらは確実に現場スタッフの時間と神経を消耗させています。
大杉氏は次のように話します。
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「説明そのものよりも“ミスをしないこと”に意識が向いてしまう現場も少なくないと思います。本来、患者様と向き合うために使われるべき時間やエネルギーが、確認作業に割かれているのです。」
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この負担は目立ちにくいものではありますが、確実に積み上がります。
例えば、契約書作成や確認作業に1件あたり10分余分にかかっていると仮定します。1日10件の契約があれば100分。月20日稼働で約33時間です。これは、スタッフ1人の1ヵ月の労働時間の約20%に相当します。
もちろん、その時間を削減することが直接的に“売上につながる”という話ではありません。
ただ、貴重な機会・コストである”時間”を、患者との対話やフォローに充てられることで、再来率や顧客満足度に影響する可能性も大いにあるでしょう。
契約業務は売上を直接生まないように見えて、実は経営資源を静かに消費しているのです。
マネジメント視点で見る「管理リスク」
この負担は現場スタッフだけのものではありません。管理側から見れば、また別の課題が浮かび上がります。「法改正への対応を院内で追い続けること」「書式のバージョン管理を行うこと」「教育を属人化させないこと」。
「管理側にとって重要なのは、“正しい状態が維持できているかどうか”です。」と大杉氏は語ります。
契約・同意書は、問題が起きたときに初めてその重みが顕在化します。だからこそ、平時の整備がクリニック経営の安定に直結します。
デジタル化は効率化ではなく「状態維持」のために

ここで重要なのは、ウィル・ドゥ社の目的は、現場のデジタル化推進ではないという点です。
大杉氏はこう語ります。
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「私たちが目指しているのは効率化そのものではありません。“正しい状態を維持できること”です。」
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特定商取引法への対応や契約書式の更新は、各院が都度対応し続けるには負担が大きい領域です。紙管理では、どの書式が最新なのか分からなくなることもあります。
「けいやくん」は、美容医療協会フォーマットを組み込み、特定商取引法対応を前提に設計されています。
さらに、電子カルテや顧客管理システムとの連携も進めています。
現在は電子カルテシステムのメディカルフォースと連携しており、今後はB4A、キレイパスとの連携も予定されています。
契約内容や顧客情報を二重入力することなく扱えるようにすることで、転記ミスや入力負担を減らす構造です。
また、ローン審査システムとも接続し、契約情報の再入力を不要にする仕組みも整えています。
しかし本質は、機能の多さではありません。“誰が担当しても一定水準のクオリティを保てる”という再現性。それは結果として、現場の負担を減らし、現場スタッフにとって最も重要な、患者様と向き合う時間を取り戻すことにつながります。
守備を整えることは、業界を守ること
ウィル・ドゥ社は、エステ業界で特商法規制の波を経験してきました。業界イメージが揺らぐ局面を見てきたからこそ、クリニック経営における守備の重要性を強く意識しています。
「“患者様を守ることが、クリニックを守る”と考えています。」
そのように後藤氏・大杉氏は共に語ります。
契約や治療同意フローの整備は、クリニックにとって派手な施策ではありません。
しかし、それは患者からの信頼の基盤です。LTVを高めるということは、クリニック・患者間において長期的な信頼関係を築くということでもあります。その出発点は、最初の契約・説明の段階にあるのです。
医療現場のインフラへ

後藤氏はこう語ります。
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「けいやくんというこのシステムが、現代のドライブレコーダーのように”付いていて当たり前の存在”になればと思っています。」
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美容医療市場が成熟し、患者との関係性が長期化していく時代において、契約・同意書運用は単なる事務作業ではなく、医療現場を支えるインフラへと変わりつつあります。集患戦略が高度化する今だからこそ、足元を整える。現場で起きている“静かな負担”を構造として解決する。
それは、クリニック経営を安定させるだけでなく、業界全体の信頼を守る取り組みでもあります。
そして、今後開業を目指す医師にとっても「患者もスタッフも安心できる仕組み作り」は重要視するべきポイントとなってきています。
集客戦略やブランディング設計はもちろん重要ですが、クリニックを長く存続させるため、安心で安全な治療を提供するために、こういった内部整備を整えることが重要です。
属人化を防ぎ、組織が拡大しても安定した運用を可能にする意味でも、開業時の設計が必要となるのです。
攻めの戦略は成果が目に見えやすいですが、守りの設計は効果を実感しにくいものです。
しかし、クリニック経営を続けるほど、その差は明確になります。
契約・治療同意書の運用整備という課題は、医療現場の“裏方”から、“基盤”へと位置づけが変わりつつあります。それが本当の意味での、医療現場のインフラなのかもしれません。
目立たない領域をどう扱うか。そこにこそ、クリニック経営者としての姿勢が表れるのかもしれません。
写真左:後藤 真菜美(ごとう・まなみ)氏
株式会社ウィル・ドゥ 取締役営業部長。2016年に株式会社ウィル・ドゥ入社。広報、マーケティング職を歴任し、2021年9月に役員就任。
写真右:大杉 英和(おおすぎ・ひでかず)氏
株式会社ウィル・ドゥ トップセールス。2006年に株式会社ウィル・ドゥ入社。
会社概要
企業名:株式会社ウィル・ドゥ
所在地:本社
〒519-0506 三重県伊勢市小俣町湯田791-3
東京事務所
〒102-0085 東京都千代田区六番町13番地 アセット六番町ビル2F
サービスサイト:https://lp.keiyakun.net/
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