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年商6億 利益2億を叩き出す30代の歯科医師【連載:薬事の虎 for 自費研】

年商6億 利益2億を叩き出す30代の歯科医師【連載:薬事の虎 for 自費研】

2021.11.04

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未来型ドクターK歯科医師

静岡で開業するK歯科医師。30代で年商6億 利益2億を叩き出す彼も未来型ドクターです。
彼のプロフはこんな感じです。

1.
現在30代後半。
2.
もともとドクター家系だが親のクリニックを継承するというパターンではない。私立大学歯学部卒業後3年間の勤務医を経て静岡県に開業。その際、35年ローンで3億円の銀行融資を得て400坪の土地を買い、そこにクリニックとデイサービスの会社を作った。
3.
開業前に事業構想大学院大学と早稲田大学エクステンションセンターで経営学を学び、ビジネスモデルの作り方や経営の数値管理に強い。
4.
彼のビジネスは3部門。①歯科 ②デイサービス ③食とサプリ 2021年時点で①が4億、②③が1億という売上で利益率が約3割。近いうちに、3部門トータルで年商10億、利益3億を実現する見通し。
5.
彼もオープンなキャラクターで非医師を下に見るような傾向は全くない。それゆえ、企業人ともビジネスライクな関係が構築できる。

歯科衛生士を動かして月商1500万

彼のビジネスモデルの特色は売上を上げる部門を作り、そこから3割の利益を叩き出していくこと。
その一つが歯科衛生士動員モデル。
衛生士さんの年俸は大体400万円くらい。人数は約10人。
彼女たちがメンテ部門と訪問部門を担当する。
メンテ部門は歯科治療に来た患者さんに予防のためのメンテを勧める。2~6月毎にメンテで来てもらう。
これが年商1000万円。
他方、訪問部門は老人ホームなど施設への訪問。
これで月商500万円。
どちらの部門もドクターが必要な時はドクターが対応する。
合わせて月商1500万円、利益率は30%、という具合。

ドクター養成EXIT付きモデル

ドクターは彼以外に7人。常勤が4人。バイトが3人。
バイトドクターは時給3500~4000円。
常勤ドクターは固定+歩合で年俸1000万円くらい。
ここまでは特に独自性はありませんが、この先が彼の真骨頂。

1.
常勤ドクターは大体4年くらいで独立というEXITがある。
2.
ドクターは医科も歯科もまずどこかで働き施術を学びやがて独立することを考える。
3.
カウンセリング中心のクリニックなら独立の際の設備費は大したことなく400万円くらいあれば可能だが、歯科はチェア代が高く、また水回りの用意も必要なので設備費が高く、結局開業費が1億円近くになり、そう簡単には開業ができない。
そこで彼がハコモノを用意する。ドクターからもらうのは開業時の500万円と開業後のロイヤリティ10%(売上の10%)。
4.
ドクターの側から見ると、彼の下で年間1000万円くらいもらって施術と経営を学び、4年くらいしたら、彼が用意してくれるハコモノで独立する。独立資金は500万円。
これなら出来る。
売上の10%は上納するが、彼の支援があるので年商1億はすぐに達成できる(年商1億を超える歯科医は全体の10%もいないと言われている)。
5.
彼の側から見ると、1億円くらい投資して利回り10%で回しているイメージ。その間ハコモノの所有権は彼にある。
その意味ではドクターは実質ハコモノを借りている(彼からすると、ドクターが途中で逃げてもハコモノは押さえているので損はない)。ドクターが完全な所有権を欲しくて来たらその時点で売却し、この投資は終了となる。
6.
資金援助だけなら金融資本でも可能だが、彼の場合は施術や経営ノウハウの伝授も付いており、金融資本も太刀打ちできない。

コロナでブレーク!EXIT付きモデルのMA化

彼が考案した以上のEXIT付きモデルはコロナ禍で大きくブレークしようとしています。こういうことです。

1.
多店舗展開している歯科医院の多くはコロナ禍で患者が減り、経営状況が悪化している、そこで店舗(クリニック)の売りが増えてきている。
2.
たとえば、年商1億くらい上げていたクリニックが3千万円くらいで売りに出ている。この場合、3千万円で手にするのは①機材・薬剤と②顧客。
新規立ち上げだと1億投資して①は獲得しているが、②は得られない。それが3千万で②も付いてくるから安い買い物だ。
3.
しかし、安い買い物だから金融資本が参入してくるかというとそうはいかない。新しいビジネスモデルを新しいドクターで組み立てていかないと立て直しはできない。要は、資本の力で何とかなるなら金融資本が参入してくるが、属人性が高いためファンドが入ってきて立ち直ったら売り抜けるということができない。
そういう意味では彼しかできない属人性の高いM&Aと言える。
4.
こうして彼は今、コロナ禍で売りに出ている首都圏の売り物を物色している。成約したら彼のクリニックからの卒業ドクターを送り込む。
5.
M&AのところではYDCグループもサポートする。
年商10億 利益3億などすぐ突破し、さらに高いステージが見えている。

ドクターからの質問にお答え⑦


コース契約で気を付けるべきポイントは?(可能な施術、適当な期間(違法になる期間)、1回分に換算される基準など)


規制のあり様として、事前規制と事後責任があります。
今回は、とりあえず事前の規制は行わず、何かあったら事後的に責任を負ってもらうというやり方です。
今回の質問に対する答えはすべて事後責任です。
つまり、(1)定期で医薬品を送るというやり方がよいのか、(2)それでよいとしてそれをどれくらい続けるのが適切なのかはすべてドクターの裁量に委ねられ、問題が起こったときにそのドクターに責任を負ってもらうという規制方式です。
ドクターとしては(1)(2)について医学的根拠をもっているかどうかが責任を回避できるか否かのポイントとなります。

林田 学 先生
 リーガル:M&M法律事務所最高顧問 
 マーケティング:薬事法ドットコム社主 
 メディカル:医療グループJTA理事長 

東大法大学院卒。大学教授・弁護士を経て現職。平成14年度薬事法改正のための委員会委員。
1995年から600社以上の薬事法・景表法とマーケティングの融合に関するコンサル経験を持つエビデンスリーガルマーケティングのスペシャリスト。

メディカルビジネスサロン
薬事法ドットコムが運営する医療従事者特化型オンラインサロン
https://www.yakujihou.com/salon/ 

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