成功の秘訣は徹底的な”数値化” 相川佳之先生の経営哲学

「日本一患者の集まる美容クリニックグループになる」開院当初からのビジョンを体現するSBCメディカルグループの相川佳之先生。美容医療業界のトップを走り続ける相川先生が見据える次のステージとは。経営哲学に迫ります。

変わらない患者数へのこだわり

僕が経営において非常に大切にしているのが、”患者数にこだわること”です。2000年3月、神奈川県藤沢市に一院目の湘南美容クリニックを立ち上げた当初の志は「日本で一番患者さんが集まる美容クリニックグループになること」でした。この考えは今でも変わりません。美容医療業界はいわば”人気投票”。患者数が減ること＝支持してくれる人が減ることなので、常にその増減を追い、アラートのように考えています。

美容医療の潮目の変化

僕ら世代が開業した頃は、美容外科の全盛期。フェイスリフトや豊胸術、脂肪吸引などの施術に対する患者ニーズが業界全体で高かったと思います。当院の美容外科手術の件数もどんどん増えていきました。
そんな美容医療業界の潮目が大きく変わったのは、ここ2～3年のこと。美容皮膚科が伸びをみせ、その売上の割合は美容外科を越えるようになりました。その要因のひとつが、SNSの発展だと思っています。写真で自分の顔を客観的に見る機会が増え、「ボディよりも顔の施術」とお越しいただく患者さんが増えたのでしょう。

経営に”なんとなく”は存在しない

世の中には数値化できないアバウトなものが多く存在しますが、経営に対してはアバウトであってはならないと思います。たとえこれまでも、今現在も成功しているとしても、そのやり方がずっとうまくいくとは限りません。成功には必ず事由があり、それは常に変化していくものです。
潮目の変化に敏感に、次になにが来そうなのか先手を打っていくには、やはり数にこだわるべきです。「外科需要が減る」「二重施術が増える」「痩身が増える」「脱毛目的の患者さんが減る」など、流れは数値として明確に表れます。そこを無視してしまっては、”なんとなく経営”で、その成功は長続きしません。これは今回の自費研フェスティバルを通じて、僕が伝えたいポイントのひとつです。