テロメア検査による未病検知と疾患の超早期発見 ~広島大学副理事 教授 田原栄俊先生~
2019.08.01
8月9日(金)、10日(土)に開催される『自費研フェス2019』にご登壇いただく、広島大学副理事 教授・田原栄俊先生。
少子高齢化に伴い、健康寿命の延伸が重要課題とされる昨今。既存の疾患早期発見のさらに先を行く、超早期発見を可能にした「ミルテル検査」について語っていただきました。
先生がご専門とされてきたこと
私は長年、「細胞分子生物学」という、細胞を主体とした研究をしてきました。研究室を前代の教授から引き継ぎましたが、「どうして細胞が分裂するのか、老化するのか、がん細胞が不死化するのか」といった検証を行ってきました。そんな中、染色体の末端部にある塩基構造“テロメア”が、重要な役割を果たしているということがわかってきました。
私たちの体は細胞分裂を行うたびにこのテロメアがどんどん“劣化”し、長さが短くなっていきます。成長期を経て加齢とともに、テロメアは短く、染色体は不安定になり、細胞分裂が鈍化します。テロメアが2000という数値を割り込むと、いよいよ細胞が分裂できない「細胞老化」と呼ばれる状態に陥ります。世界中の研究者の間で、テロメアの長さはその人の老化の指標、寿命の指標として受け止められるようになってきたのです。
世界で唯一の技術(2019年現在)によって、いったい何ができるのか?
私たちが取り扱っているのは2種類の検査です。疾患を超早期発見するための「ミアテスト」と健康状態を確認し、疾患を予防するための「テロメアテスト」です。
「ミアテスト」は特異的な因子(マイクロRNAなど)を検出することで、「がん」や「アルツハイマー型認知症」などの疾患を超早期的に発見します。現在、世の中で受けることが出来る検査に比べて患者負担がとても少なく、画像検査では確認できないような「ステージ0」レベルのものでも発見することが期待できます。
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