
【特集Vol.1】 自費診療特化SaaSが経営を強くする ~株式会社メディカルフォース~
2022.07.05
今後の自費クリニック経営に欠かせない要素の一つである医療DX。この特集では、株式会社RDr.代表取締役社長の上遠野弘昭とDXに関わる企業代表様の対談をお届けします。第1回のゲストは、株式会社メディカルフォース代表取締役CEOの大嶋翼氏。医療系クラウドのトップベンチャーである同社のプロダクト「medicalforce」について話を伺いました。
クリニック本来の業務に集中することが大切
上遠野弘昭(以下、上遠野):
今回は、私が個人的に注目しているということもあり、プロダクトにフォーカスして話を伺いたいと思っています。早速ですが、どんなサービスを提供しているのか、ビジョンなども含めて教えてください。
大嶋翼氏(以下、大嶋):
一言で言うと、「medicalforce」は「美容クリニック向けのSaaS」です。予約、問診、カルテ、会計などのデータがワンストップで確認できることから、クリニック業務の合理化が可能になるだけでなく、データを活用した経営管理やCRMを行うこともできます。
弊社のビジョンは「これからの産業の成長プロセスを合理化する」なのですが、「これからの産業」というのは美容医療業界を指しています。この業界は今まさに伸びているところで需要がありますし、開業ラッシュが続いている状態です。
ただ、現場に目を向けると成長を阻害するものがけっこうあります。具体的には予約やカルテなどのデータがばらばらになっていたり、予約電話の対応に時間を取られているということです。
ただでさえ忙しい現場がさらに忙しくなれば、患者様に対するサービスに集中することが難しくなります。弊社のビジョンにある「成長プロセスを合理化する」というのは、弊社のシステムによって成長を阻害するものを取り除き、それによって本来の業務に集中していただくということです。
上遠野:
余談なのですが、なぜ美容医療業界を選んだのですか。
大嶋:
最近は、業界や業種に特化したSaaSである「バーティカルSaaS」が注目されています。もともと起業したいと思っていて、どの業界にしようかと考えていたとき、たまたまYouTubeでボトックスとダーマペンを見て興味を持ちました。実際にクリニックへ行って両方の施術を受けたのですが、ダーマペンで顔が真っ赤になった後に同じクリニック内の別の部屋でボトックスを受けようとしたら、ボトックス担当の看護師さんに「その顔どうしたんですか?」と聞かれたのです。そのときに「この業界はスタッフの情報連携ができていないのでは」と思ったのがきっかけで美容医療業界を選びました。
オールインワンクラウドだからできる業務改善とCRM経営
上遠野:
プロダクトの特徴を教えてください。美容医療業界の課題解決が貴社のサービスにつながっていると思いますので、その辺を織り交ぜながらお話しいただけたらと思います。
大嶋:
特徴を一言で説明すると、「美容クリニックの現場業務を一つのソフトで完結できるオールインワンクラウド」です。クリニックは患者様へ良い施術やサービスを提供することが本来の目的ですが、予約やカルテ、会計などのツールがばらばらであることから業務に集中できない状況が生まれてしまいます。
例えば、予約表を見ても患者様の診療録をすぐに見られなかったり、会計や経営に関するデータ集計に時間がかかったり、会計時のミスや電話対応が多かったりといったことです。それらがオールインワンになれば、ワンストップで効率的に情報確認が可能なので、クリニック本来の業務に集中することができます。
既存ツールへの不満から「medicalforce」へ乗り換えるお客様もいらっしゃいます。この業界では症例写真をたくさん使うので、サーバー型だと重くなり動きが鈍くなることがあります。その点、弊社のサービスはクラウド型で、クリックしてから数十秒待たされるというようなことはありません。
この業界は良くも悪くもベストプラクティスが確立されておらず、カスタマイズに関する要望がけっこう出ますが、他社さんのサービスだと追加でカスタマイズ費用が発生するケースが多いようです。弊社では随時、機能の追加やアップデートを行っていますが、追加費用はかからないためコストパフォーマンスが高くなります。あとは、「家で見ることができないから使いづらい」という声もありますが、クラウドなら場所を選ばずに見ることが可能です。
さらに弊社では、患者様への利便性も大切だと考えています。事前にWeb問診をしていただくことで待ち時間を短くしたり、Webですぐに予約が取れるようにしました。以上の話をまとめると、「本来の業務に集中できない」、「既存ツールが使いづらい」、「患者様の利便性」という3つの課題を解決しています。
上遠野:
情報連携できていないと、すべての管理画面を開いてオペレーターがコピペするというような面倒な状況になりますよね。業務改善は、どのクリニックにとっても大きな課題だと思います。
大嶋:
そうですね。巷ではDXと言われ始めて久しいですが、今後クリニックでも新たな収益を生むためにDXが必要になってきます。ではDXをどう実現するかというと、まずはクリニックのデータを蓄積することから始まります。データ蓄積は必ず業務横断的に一元管理する必要があります。そして、その後データを活用・分析し、実際の施策に落とし込むことで収益化することができます。その点データを一元的に蓄積できる プロダクト はまだまだ少なく、その点でも「medicalforce」が選ばれているのかなと思っています。
使いやすいシステムは顧客満足にもつながる
上遠野:
ケースワークをいくつか教えてください。
大嶋:
まずは新規開業のケースですが、美容クリニックを開業する場合、先生の名前か価格で勝負するのが一般的です。収益性を考えると価格で勝負するのは避けたいですからマーケティングは必須になります。「medicalforce」導入の決め手で多いのは、経営管理のダッシュボードが見やすくCRM経営に活用できるところですね。直感的でわかりやすいデザインなので操作性の良さもポイントです。
上遠野:
新規開業する人は、CRM経営への勘所を押さえている時点で昔のドクターと全然違うという印象ですね。
大嶋:
弊社が「medicalforce」をリリースして1年ちょっとですが、1年前と比べても状況は大きく変わりました。2つ目のケースは既存のシステムを入れているクリニックで、保険診療と自費診療の2つのパターンがあります。まず保険診療の場合はカルテしかないので役務管理や見積書の発行機能などが不足していますが、弊社のシステムなら現場業務に必要な機能がすべて揃っています。
自費診療のシステムを使っているクリニックで多い課題はツールがバラバラで業務が非効率、重くて使いづらいなどがあります。情報の連携ができていないと、受付に値引き情報が伝わっておらず会計ミスが起きるなどの問題が発生する可能性があるのです。お客様からは、「1つのツールにまとまっていると明らかに楽」という声をいただきました。
共通の課題としては電話対応が多すぎて現場がバタバタ、コールセンターが迅速に予約を取れないなどがありましたが、導入後は「電話対応が大幅に削減した」、「Webと電話の予約を一括管理できて便利になった」などと評価していただきました。
上遠野:
全国展開のクリニックも支援されている株式会社IDEA様でも「medicalforce」が使われています。決め手は何だったのでしょうか。
大嶋:
IDEA様は自社システムを使っていたという3つ目のケースになります。同社はマーケティング感度が非常に高く、患者様への利便性をとても意識されていました。Web予約におけるカスタマイズ性が導入の決め手だったようです。弊社のWeb予約や紹介システムが他のクリニック様からも評価されているのはIDEA様のおかげなので本当にありがたいですね。
上遠野:
最後に読者へメッセージをお願いします。
大嶋:
看護師さんが辞める際の不満の一つに、システムの使いづらさがあると思うのです。普段の仕事で頼りにしている看護師さんに長く勤めてもらうためにも、現場の業務が楽になって売り上げも上がるシステムを選ぶことは非常に重要だと考えています。
それと、弊社は5月末に国際規格の情報セキュリティマネジメント規格であるISMS認証を取得しました。3省2ガイドラインにも記載のある第三者による認証であり、業界内でも取得しているサービスは少なく、セキュリティに不安のあるお客様でも安心してご利用いただけるかと思います。これから美容クリニックを始める読者の方に当たり前のように「medicalforce」を選んでいただくため、これからも躍進していきたいと思っています。
TSUBASA OSHIMA
株式会社メディカルフォース
代表取締役CEO
大嶋 翼 氏
おおしま つばさ●アメリカの大学を卒業後、帰国してベンチャー企業に勤務。法人営業や大企業向けの営業チームの立ち上げを担当。2020年にメディカルフォースを創業。
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