
クリニックを強くする人材管理のツボ
2017.11.15
試用期間中の解雇にも「正当な理由」が必要不可欠。
解雇でモメない5つのツボ
・ 試用期間中であってもスタッフを解雇するには正当な理由が必要である
・ 正当な理由とは、勤務態度の悪さが客観的な資料で明らかにできるものでなくてはならない
・ 勤務態度が悪くても、スタッフの成長や改善を是正するための指導が必要
・ 社員を解雇するよりも試用期間中の解雇の方がハードルは低い
・ 解雇にまつわる条件は就業規則で手続きを具体的に記載して、必ずそれに沿う形で進めていく
多くのクリニックで、看護師を本採用する前に採用されている「試用期間」。“お試し期間”として労働基準法で認められているこの期間であれば、所属機関の都合で看護師を解雇しても問題にはならない、そのように解釈している人も多いのでは?
実際は、試用期間であっても解雇するのには「正当な理由」が必要。不要な争いに巻き込まれないためにも、スタッフを解雇するにあたっての法的なツボを押さえておこう。
試用期間に解雇するための「正当な理由」とは、健康状態が常に悪かったり、毎日のように遅刻を繰り返したりと、日々の勤務記録やタイムカードなどの客観的な資料で示すことができる理由のこと。また、そのような状態であることが、採用する際には明らかにされておらず、試用期間中に判明した事実でなければならない。「うちの仕事に向いていない」といったような漠然とした理由では解雇できないのだ。
正当な理由があれば、採用後、14日以内であれば即解雇が可能。ただしその場合は、30日前までに解雇の予告通知を出すか、1ヶ月分の給与を支払う必要がある。
さらに、勤務状態の是正のためにクリニック側が一定の指導を講じたことも資料として残さねばならない。 裁判では、試用期間は看護師当人の成長、改善の猶予期間と捉えられることが多い。
そのため、「将来も成長や改善の余地がなく、正社員としての資質を備える可能性もない」という証明ができる状況でなければ、解雇することができないのだ。
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