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【スペシャル座談会】RFモノポーラ治療の進化と発展 ―患者満足度と治療効果の向上に向けて <前編>

【スペシャル座談会】RFモノポーラ治療の進化と発展 ―患者満足度と治療効果の向上に向けて <前編>

2025.10.31

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切らないたるみ治療として、今や美容医療に欠かせない存在となった高周波治療ですが、その進化は加速度的で、今やさまざまなアプローチが登場しています。なかでも、深い層にも熱を届けることができるRFモノポーラに注目が集まっています。
急増するRFモノポーラのデバイスの特性や治療の組み合わせ方法、そして今後の治療の可能性について、治療のトップランナーである八重洲形成外科・美容皮膚科原 かや先生、セイコメディカルビューティークリニック曽山 聖子先生、美容皮膚科レイクリニック衣原 公美子先生、まりもクリニック牧野 良彦先生による座談会を開催いたしました。その様子を<前編><後編>で、レポートします。

RFモノポーラ治療を使用した治療効果の実感について

ーー現在の治療でご使用のRFモノポーラ治療がどのようにクリニックの中で活躍されて、以前と何が進化したのか、治療の内容が発展しているのかお聞かせいただけますか。


衣原 公美子先生(以下、衣原先生):
「水冷式モノポーラRF機器」を導入したのは3年前です。それまでサーマクールを使用していたのですが、違う効果が見えたので、並行して治療するようになりました。曲線を作るように輪郭を綺麗に作ることができ、患者様が期待している効果と実際に出てくる治療結果が合致することが多いですね。特にまだそれほどたるみの症状が強く出てない患者様に満足していただけることが多いと思っています。「水冷式モノポーラRF機器は、表面の冷却が弱い分、表層の熱影響が強くなり、表層から丸く皮膚を引き締めて作っていくような治療効果を実感しています。

牧野 良彦先生(以下、牧野先生):
私の高周波治療歴は開院当初のサーマクールから始まり、サーマクールは第4世代までその都度変えて使用してきました。「6.78MHzモノポーラRF/ハイフ複合機」の旧式を使い始めたのは1年半前です。冷却には3つの照射モードと2つの照射方法があり、冷却の強弱を調整することで肌の深い層、中間層、浅い層の3つの層を狙うことができます。そのため、あらゆる年代に対応でき、たるみの状態に応じてカスタマイズした照射が可能です。現在当院の高周波治療は、「6.78MHzモノポーラRF/ハイフ複合機」を中心に回している状況です。

原 かや先生(以下、原先生):
私は「手袋型高周波機器」を使っています。導入してみて毎回の肌診断期の立体解析装置で効果を見ていますが、肌のリモデリングや、ボリュームに対する効果、皮膚の引き締め効果を実感できるケースが多いですね。近年、刺激がマイルドな小さなエネルギーを重ねて、トータルのエネルギーを大きくするのがレーザーのトレンドですが、「手袋型高周波機器」はその先駆けだと思っています。また、旧式と違い大きなチップがつくようになり、深い層までボリュームコントロールもしやすくなりました。手技次第では照射が難しい場所や細かい部位まで対応可能です。改善させたいところをピンポイントでアプローチできる点、指でつまむなどを行なって脂肪の厚みをコントロールし、皮膚のレイヤーを意識した照射ができるため使いやすいです。

曽山 聖子先生(以下、曽山先生):
1年ほど前から「6.78MHz RFモノポーラ/バイポーラ」を導入しています。モノポーラとバイポーラの両方ついていることがこの機器の強み。たるみ改善を目的に使用し、その改善の変化も大きいのですが、バイポーラがあることで、引き上げながら同時に色ムラが改善したり、毛穴が引き締まったり、肌質の変化も患者様に実感していただいています。施術直後から即時的な効果が目に見えやすく、持続性の面でも優れています。付属のアイチップで目の周りも細かく当てることができ、上眼球や眉の上に当てることで、目の開きや小ジワにも対応しやすい点も満足度の高い要素だと思います。当院は地方ということもあり、たるみに対し「オペにまではしたくない」とおっしゃる患者様が多いのですが、そんな患者様に選択していただきやすいと思っています。

ーー施術時でのご質問などありますか?


曽山先生:
当院はたるみのお悩みで来られる方、中でも口横のポニョをすごく気にしてこられる方が多くいらっしゃいます。口横により効果的に当てるために、靭帯を意識するなど、当て方のコツなど、みなさんはどうされていますか?

衣原先生:
私の場合、表層にある脂肪はRFモノポーラで引き上げることはできますが、ディープファットまでは無理だろうと考えています。口元のポニョと表現されている部位に対しては、ある程度までの効果を示すと思います。でも、改善するためには、口の中からのアプローチや筋肉への治療をやっていくと違いが出てきますので、RFモノポーラでできる限界まではしっかり見極めながら行う必要があると思います。

ーー当て方のコツはありますか?


衣原先生:
当て方のコツとしては、スマス層まではなかなか難しいので、なるべく真皮とその間の脂肪が外側・上側に戻っていくのがベスト。戻したい位置に真皮及び脂肪をとどめて、しっかり持ち上げることが必要だと思います。

原先生:
他の機械とのコンビネーション治療はもちろんですが、「手袋型高周波機器」は、浅い層が得意分野ですので、全顔が難しくても口周りだけでも毎月継続するようにしています。
リモデリングを期待すると時間がかかりますので、高周波と共に中央にコグがついている糸を2,3本入れることで、患者様の直後の満足度を上げて差し上げられることもあります。リピートしていただくためには直後の結果が大事ですので、レーザーやハイフ、糸などの治療をまとめたコンビネーション治療としての提案や靭帯をターゲットにしたデモデリングの肌育系の治療を行うことも多くあります。

牧野先生:
真皮の中でも、私は上層、中層、下層と三等分した考え方で施術しています。各メーカー、機械によってそれぞれ特徴が違うので、真皮の2,3 mmの深さしかないところを、どの深さをどういう形で狙ってくかで、効果の出方を変えています。しかし、「6.78MHzモノポーラRF/ハイフ複合機」単独で口横のポニョを完璧に攻めるのは難しいと思いますので、他の機械と組み合わせたり、糸と組み合わせたりするケースが多くなるかと思います。

衣原先生:
緩みが出やすい口元に対して、「6.78MHzモノポーラRF/ハイフ複合機」や「6.78MHz RFモノポーラ/バイポーラ」では、どういう設定を選択されていますか?

牧野先生:
患者様の状態によることが前提ですが、真皮全体を一気に熱を加えるのは、施術時の痛みを考えれば絶対無理だと思っています。あえて1/3で分け、真皮の中でも狙い打ちをして、一定の1/3の層だけ加えれば、痛みを抑える配慮と同時に効率よく熱を加えられ、真皮のどこを締めるのかを分けながら治療しています。

衣原先生:
どんなふうに人を分類されて設定や機械を使い分けるのでしょうか?

牧野先生:
パターンはなく、3層狙うのか2層を狙うのかは患者様の肌の状態によって経験値で分けています。肌が硬い人も柔らかい人も、厚い人も薄い人もいますので、それぞれの肌によって深さも設定も機会も使い分けています。

曽山先生:
私はRFモノポーラだけとして考えると、特定の部分だけ攻めるというよりも靭帯を意識しての引き締め、引き上げたいと考えながら打っています。他のものとの組み合わせではハイフとの組み合わせが大好きで、どっちもフルで全部のショットを打つというよりは、その方に合わせてスマスへしっかり当てて、RFモノポーラを入れつつ、方法を変えながら施術を行っています。

RFモノポーラ治療と別の治療を組み合わせることで、得られる効果や利点は

ーー組み合わせ治療の話が出ていますが、先生方が RFモノポーラ治療とともに組み合わせている治療やその結果や相乗効果、患者様の満足度についてもそれぞれお聞かせください。


原先生:
高周波とハイフのコンビネーションというのは、ターゲットのレイヤーが違うところをしっかり攻めることができますので、私もよく行う治療です。その際は先ほど曽山先生もおっしゃっていましたが、フルではなくピンポイントで行っています。高周波とハイフは、同じ間隔ではなく、必要に応じてスパンを長めに調整したりし、ずらして行っています。

ーーポイントはどのように分けるのですか?


原先生:
口横のポニョやほうれい線に関しては、下に落ちてきた脂肪をちょっと減らすために使っています。顔全体にボリュームが多い方は顔全体にしますし、顎下にボリュームが多い方はポイントで。患者さんが良い結果を得るために続けていただくには結構コスト負担がかかりますので、ピンポイントで絞ってワンショットでのご負担を軽減する提示もしています。また、肌の状態を見て機械的刺激に反応が出るように肌の注入治療を提案することもあります。

曽山先生:
今、原先生がおっしゃたように、肌育注射やスキンケアもすごく重要だと思っていて、高周波治療では機械だけで結果を出すというよりも元の状態を良くして、さらに効果を高めることを意識しています。ハイフは同時にすることが多く、全顔ではなくナゾラビアルファットやジョールファットなど、皆さんが重さを気にする部分はしっかり入れたり、4.5mmの深さでしたらスマスを意識したり、靭帯を意識しながらもコストをできるだけ抑えるように、ショット数などもその人に合わせて選択しています。

牧野先生:
20年の間にいろいろなコンビネーション行ってきましたが、基本ベースになるのは、高周波とハイフだと思います。当院は、基本的にリピーターが多いクリニックです。効果慣れしますので「最初が1番効いた」って皆さんおっしゃいますし、特にハイフで言われることが多い印象です。それでもハイフは必要なエネルギーだと思っていますので、高周波と合わせることで狙うレイヤーを変えます。それぞれ効くタイミングが変わるので、私は高周波とハイフはできるだけ同じ日にやって、効き方や効果が出るタイミングを変える工夫もしています。高周波とハイフの相性はすごくいいですし、組み合わせることで満足度も上がるように感じます。

衣原先生:
私もレイヤーに沿って治療をしていますが、患者様の訴える症状を診て、それがどこのレイヤーで出ている症状かを判断して治療します。基本的にはハイフと高周波で治療しています。ハイフの効能は長いので、スマスの萎縮がなくなってきたらある程度高周波メインで治療します。ただ、たるみの治療として絶対に必要と思っているのは、ボツリヌストキシンです。たるみは、筋肉の牽引によって発生していますので、筋肉のバランスを重視することが大事かなと思っています。

ーーまだ試していないけれど取り組んでみたい治療や将来的な興味のある治療などお伺いできますか?


原先生:
私の中で最先端なのは、衣原先生もおっしゃっていた筋肉アプローチですね。今までボトックスで筋肉をゆるめるとか、バランスをチューニングすることが中心でしたが、筋肉を刺激してちょっと薄く菲薄化した筋肉をパンプアップさせてあげるっていうのが最近私の中のトレンドです。コロナ禍のマスク生活を経て顔の表情がなくなってきた方、比較的年齢を重ねた方は刺激を感じて筋トレした後のように顔がふっくらして喜んでいただけると思います。顔にそこまで強い刺激は与えられませんが、EMS と高周波で骨にも将来的に刺激を与えられて、顔の骨の萎縮が改善できたらいいと思っています。

曽山先生:
まだ試していないのですが、脂肪吸引後の皮膚や産後の皮膚に「6.78MHz RFモノポーラ/バイポーラ脂肪吸引」で肌の質感を変え、引き締めるのがいいのではと考えているので試すつもりです。いい結果が期待できるのではと思っています。

衣原先生:
原先生と同じで、治療がスマス層までに限定されていてずっと筋肉の治療がないなと思っていました。筋肉の治療に期待しています。

牧野先生:
組み合わせの治療は多くやってきまして、何が一番効果的なのかは個人個人で違うと実感しています。ただ、機械があってもテクニックがなければ、結果は出ませんので、美容医療全体のテクニックの底上げも大事なポイントだとも考えています。最近は、今まで培ったテクニックをいろいろな先生方に役にたてられたらと考え、ハンズオンをなどの活動を積極的に行っています。

後編はこちら>>

掲載内容は取材時点の医師の見解での情報提供です。特定の機器・施術の有効性・安全性を保証するものではありません。また、RFモノポーラ機器は機器により国内承認の有無が異なります。個別機器の効能効果を標榜するものではありません。

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