育毛治療の新たな切り札! 天然由来成分『チャーガ』とは一体なんなのか?
2020.11.20
育毛治療の新たな切り札になり得るのではないかと、期待が寄せられている成分がある。「チャーガ」と呼ばれるキノコに含まれるその成分は、毛乳頭細胞の増殖促進に対して、あのミノキシジルよりも高い効果を発揮することが分かっているという。チャーガについての研究を進める徳島大学の柏田良樹先生と田中直伸先生、嵯峨山和美氏、株式会社スヴェンソンの福元隆俊氏に研究の成果を教えていただいた。
がん治療から糖尿病予防まで 様々な効果が期待されている“チャーガ”
———チャーガとはどのようなものなのでしょうか。
柏田先生)チャーガの英名は、『Chaga mushrooms』。カバノアナタケという和名を持つキノコの一種で、その菌核を指しています。チャーガは白樺という木に寄生して育つのですが、これが付いた白樺は枯れてしまいます。そのため、“白樺のがん”と呼ばれることも。
チャーガの分布は白樺の生息地と一致しているため、主にアジア、ヨーロッパ、北アメリカ等の北半球、国内では北海道等で確認することができます。
実はロシアの西シベリア地域では、チャーガはがんの民間療法に用いられています。そのため従来は、抗腫瘍作用に注目が集まっておりました。またそれ以外にも、抗酸化、抗炎症、抗HIV、抗インフルエンザ、さらには糖尿病や動脈硬化の予防にも効果があるのではないかと期待が寄せられ、世界中で研究が進められているのです。
そんな中モンゴルでは、伝統的にチャーガの抽出物を洗髪に利用していました。これは、黒い髪を維持する白髪予防だと言われています。我々は、チャーガが発毛・育毛作用を有する可能性があると考え、その研究を進めてきたのです。
ミノキシジルよりも効果的? チャーガの持つ驚きの効果とは
———育毛に対する効果を確認できたと伺いました。具体的にどのような効果があるのか教えていただいてもよろしいでしょうか。
田中先生)徳島大学と株式会社スヴェンソンは、医薬部外品原料としての「チャーガエキス原料」の実用化研究を共同で行ってまいりました。
研究開始当初は代謝酵素に対する作用が、チャーガの育毛作用に関係しているのではないかと考えられたのですが、研究を進めていくうちに、代謝酵素に対する効果を調べる方法ではチャーガ中の活性のある化合物を探索することが困難だという結論に辿りつきました。そこで視点を変え、「ヒト毛乳頭細胞の増殖促進作用」での評価を行うことにしたのです。
その研究を進めていくと、脂溶性の画分に毛乳頭細胞を増殖させる作用があることが確認できました。画分にはトリテルベンという化合物が入っており、それが今回のチャーガの毛乳頭細胞増殖促進に寄与していることまで分かったのです。
このチャーガに含有されている化合物が、高い毛乳頭細胞の増殖促進効果を示しました。私達が見出した中で最も強い活性を示す化合物では、1.3 μM*の濃度で、約147 %の増殖作用が認められたのです。チャーガに含有される化合物はホルモン系の代謝に影響するような作用点ではありませんので、男性型・女性型どちらの薄毛にも効果が期待できると考えています。
*化合物が1 mL中に0.57 mgの1/1,000,000の量での効果
———ミノキシジルとの違いを教えてください。
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