国際オーソモレキュラー医学会レポート vol.2_見た目のアンチエイジング
2018.12.19
オーソモレキュラーへの関心の高さが強くうかがえた世界大会。2つ目の注目プログラムは「見た目のアンチエイジング」と題し、山田秀和先生(近畿大学奈良病院皮膚科・近畿大学アンチエイジングセンター 教授)からされた報告だ。
見た目は内的な老化を表す表現形(phenotype)であり健康のバイオマーカーである
抗加齢医学は、ご機嫌(Happiness)で健康寿命を送る実践的な領域である。山田教授によると、そこで、“見た目”という従来にない切り口でアンチエイジングを進める分野が注目されているという。
見た目は、内的な老化を表す表現形(phenotype)と考えられ、実際、「見た目の年齢は寿命を示す(双子研究)」「カロリー制限(70%)は、アカゲザルでは疾患発症を遅らせ死亡率を下げる」「双子研究における容貌の老化因子」「若年成人における生物学的老化の定量性」などの複数の研究が紹介され、健康のバイオマーカーとして認知されている状況が発表された。実際、見た目から得ることができるデータ量は非常に多く、「明らかに見た目が違う」ということは、老化の重要な指標になると考えられるらしい。
見た目は皮膚、容貌、体形に分けて考える
見た目を考える場合、より「皮膚、容貌、体形」に細分化するとわかりやすい。皮膚はさらに、表皮、真皮、皮下脂肪組織に分けられ、脂肪細胞は見た目のアンチエイジングを考える場合、非常に重要であるとされる。容貌については、髪、骨が重要であり、山田先生は「容貌の美しさ」については、骨粗鬆症の予防が最も重要と考えているという。また頭蓋骨については、老化に伴い顔面の骨は萎縮が起こるが、頭蓋骨はほとんど変わらないということもポイントとなる。体形は、カビや細菌や腸内フローラなど多面的な影響がある。また、ホルモンや体内時計についても考慮する必要があり、見た目のエイジングには、皮膚、容貌、体形の全てに気を配りつつ、根本には「健康であること」の重要性が強調された。
抗加齢医学の実践の4つの因子『運動、食事、精神、環境』
見た目のエイジングは自費領域でも最も関心の高い分野である。では「抗加齢」を実践するに当たって何が重要なのか。実際、以前の日本人と現在の日本人では遺伝子がほぼ同じであっても容貌も体形もかなり異なってきている。
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